himawari

P9290001 2017-09-29 8-22-01



     キミが最後にくれたものはママレードの瓶詰めだった。
     そのコンテンツを記したシールは何度洗ってはがそうとしてもはがれないまま、
     2007年12月の製造年月日をを示している。
     数字は思い出につながる部分でそのチカラを思いの外
     発揮してしまう。
     昨冬使い残した黒糖ブロックがまだ使えるものかと
     入ったそのビンを逆さにしてみた。
     湿気て底にはりついたままの黒糖と一緒にその数字が否応なく
     僕の眼の端を捉えた。

     明日、スーパーマーケットに行ったら、今年は少し上等な一袋を買おうかと思う。


     
     






     

calling my name

P9110025 2016-09-11 14-58-43



     特筆すべきこともない毎日です。

     知人のお嬢さんが高校を卒業した時のお父さんとの会話。
     「何が一番たのしかった?」
     しばらく考えて、
     「日常かなぁー。」
     想像していなかった答えに胸を突かれたそうです。
     10代のきらきらした日々と
     どんよりの中をただあてもなくもがいているような自分の日々を
     いっしょにするのも何なのですが、
     それでも、
     ありがとうを言うべき平凡な日常が今日もやって来てくれてるようです。
     たとえ朝起きてひどくのどが痛かったとしても・・・・・   です。



    






真夏の果実

P8150053 2017-08-15 9-10-43



     3週間越の長い休みがそろそろ終わる。
     1か月前の風邪後遺症をひきずりながら、
     シーズンの締めくくりに入る。
     何もしなかった3週間分の後悔を
     説得力のないエクスキューズが言いくるめる。
     このまま終わっちゃうのかな~。
     誰に聞いている?
     自問自答の域にも入らない。
     中途半端な宙ぶらりんな弱い自分が野放しだ。
 
     実家から帰りの荷物に入れたゴーヤは
     今朝も冷蔵庫の中で転がったまま。
     
     

    










himawari

P1150446 2015-09-28 12-33-02


    フィルムの一眼から
    デジタル一眼、ミラーレス、コンデジ、
    この頃はそれすらも持たずスマホで済まそうしている。
    いい写真も撮れるはずはない。
    情熱が覚めたのか、体力が落ちたのか、気力がイマイチなのか、
    言い訳はいくらでも言えるでしょうが、
    それでいいわけは無い。

    まだまだ楽しめるはずです。
    


    

   







金魚花火

P9250220 2016-09-25 12-42-039 


   父の毎年恒例、工業学校の同窓会がこの季節にある。
   参加は今年を限りと決めたらしく、親しくしてくださった方々にその挨拶を、と
   私鉄と地下鉄を乗り継ぎ、母親の心配をよそに夕方から出掛けた。
   まだ暑さに慣れ切っていない7月初旬、地下鉄の階段、
   母親の心配も無理はない。
   会の最後に求められた挨拶は、
   父曰く、もう少し気の利いたことを話せたらよかったということだったが、
   よい会を締めくくれたようだった。
   帰りは連れの方がいらして、地下鉄まで歩くはめになった。
   ようようの体で最寄りの駅にたどり着いたが、あいにくタクシーは出払っていて、
   戻ってくる気配はない。
   土曜の夜で弟も一杯始まっていた。
   へとへとになりながらも意を決して歩き進めた
   暗い道、父がその先に目にしたのは、
   懐中電灯を手に一生懸命歩いてくる母親の真っ白な頭だった、という。
   いまどき懐中電灯? 次の日母親にきいてみると、
   弟夫婦が玄関で見送り、お嫁さんが持たせてくれたらしい。
   家にたどり着くなり、母に急かされたのだろう、
   私に無事帰還の報告をくれた父は電話の向こうで
   母への、周りのすべてへの、ありがとう、を繰り返した。

   共に90路の、ただただ真っすぐでどこまでも平らな道を
   ゆっくりとそれでも時々息を切らし、
   特に話をするでもなくそれでもふたりで歩いている。
   
   「 お母さんと思いがけない夜の散歩ができてよかったね!」
   私は嬉しくなって言った。